初めてのランクルがロクマルとなったオーナー
乗り始めて10ヶ月ほどが経ったけれど
気になる点があるとのことで初めてのご来店
マニュアルハブのフランジからオイルが出てきているとのご相談
ガスケットが悪いだけなのか、
それともナックルケース内でグリスとオイル分が混じり
スピンドルの内側を通ってドライブシャフトの先端の方に出てきたのか
取り外さないと正確は不明だけどおそらくオイル分がありそうに見える
しかもハブの外周を叩いてコーンワッシャを抜き取っている跡があり
それも全箇所で変形が起きていてそちらの方もとても気になるレベル
ハブを分解しなくてもナックルケースの状態である程度判明するはず
下側から見てみるとデフオイルがナックルケース内に入り込んでいるようす
これならオーバーホールを行う時期だと診断
初めての車なので軽くエンジンルームを点検
フェンダーのサビも少なくて内部はなかなか綺麗な状態
ヒーターホースなどからは冷却水の漏れ跡は見えない
けっこう優秀な状態かもしれない
しかしかすかに甘い香りがしている
この香りはクーラントなので最初にラジエターから確認
するとアッパータンクの接合部から水漏れ跡がある
オーバーヒートする前に発見出来て一安心
冷却水の問題はここだけなのでやはり程度は良さそう
エアコンのコンプレッサーは黒く汚れている
クーラーガスとコンプレッサーオイルの漏れが多少なりともあるのだけれど
年式から考えると仕方の無いことで現状ではクーラーも効いているらしく
様子を見ながらでも間に合いそう
ただ、完全にクーラーが効かなくなる前までにはコンプレッサーと
パイプやコンデンサ、リキタンなど周囲のパーツと共に交換しておきたい
費用的にも壊れる前の方が断然お得になる
ブレーキのマスターシリンダはO/Hなどが比較的新しいように見えた
クラッチは過去にO/Hはしているだろうとは想像出来る程度
クラッチはいつも力一杯踏み抜くところなので
走行中のトラブルを考えると交換あるいはO/Hをしておきたい
エンジンルームの確認では恒例のバッテリーターミナルテスト
ハーネスを持ち書いてさせるように動かして回転するかどうか
ターミナルを見ると気のせいか剛性不足を感じて少し不安
ハーネスを持ち上げたらガタがありどこかが動いたので回すテストの前に確認する
ガタの発生箇所はハーネス自体が抜けようとしていた事だった
このような固定の手法ならばワイヤハーネスの形が崩れる度に
押さえプレートの増し締めが必要になるだろう
事実M6のボルトを締めようとすると締まっていない緩い状態だった
ワイヤハーネスをバーナーを使いロウ付けをしてしっかりと固形化しておけば
耐久性も上がるのだろうけどそのままではトラブルの原因となるので
ターミナルも剛性のあるものに交換して圧着端子にすればすべて解決出来る
この際だから下回りも軽く点検をして状態を把握しておきたい
続く